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低身長や難病治療に高脂血症薬が有効 京大がiPSで実験

 軟骨や骨の異常による低身長などの治療に、コレステロール低下薬「スタチン」が有効である可能性が、患者から作ったiPS細胞とマウスの実験で明らかになったことを、京都大学iPS細胞研究所などのグループが発表した。

 

 研究は、京大iPS細胞研究所の妻木範行教授や、兵庫医科大学、理化学研究所などの共同グループによるもの。研究グループは、全身の骨を形成する軟骨ができず、手足が十分に成長しなかったり、低身長になる「軟骨無形成症」と「タナトフォリック骨異形成症」という難病について、両方の患者の皮膚細胞を採取してiPS細胞を作製し、軟骨細胞になるか実験した。

 

 その結果、健常な人のiPS細胞からは軟骨細胞ができる一方で、患者由来のiPS細胞では、特定の遺伝子が過剰に働くために軟骨細胞ができないことが判明。

 

 そこで、この遺伝子の働きを弱める候補として「スタチン」を投与したところ、軟骨細胞の形成が見られたうえ、実験用の病気のマウスに投薬した場合も、前腕部や脚部の骨が正常なマウスと同等に成長していた。

 

 「スタチン」は、血液中のコレステロールを下げる治療薬として普及しているが、子どもに投与した場合の安全性は確認されていないことから、妻木教授は「2年以内に臨床試験を始め、適正な量や投与の方法の確立をめざしたい」と話している。

 

 この研究論文は、18日付の英科学誌「Nature」電子版に掲載された。

 

 

 

 

 

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